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失楽園 渡辺淳一 1 [日本の現代文学]

 「失楽園」 渡邊淳一 (講談社文庫)(角川文庫)

 中年で配偶者のある久木(くき)と凜子(りんこ)の、不倫と純愛を描いた傑作です。
 日本経済新聞に掲載されました。1997年に映画が上映されて、ブームになりました。


失楽園〈上〉 (角川文庫)

失楽園〈上〉 (角川文庫)

  • 作者: 渡辺 淳一
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2004/01/01
  • メディア: 文庫



 久木は54歳で閑職に回され、初めて本当の恋をしていないことに気づき、焦りました。
 そんなとき久木は偶然に、37歳の気品ある松原凛子と、運命の出会いを果たしました。

 二人は家庭がありながらも、お互いに真剣に愛し合い、激しく求め合って・・・
 やがて愛は止めることができなくなり、引き返すことができないところに到達し・・・

 こういうのを、不倫地獄と言うのでしょうか。
 いけないと思いつつ、落ちていく感覚になじんで、堕落の心地よさに酔っていく。

 さて、この作品は過激な性描写が多いことで有名です。気前よくヤリまくっています。
 毎朝これを新聞で読まされてもねえ。しかも連載していたのは、日本経済新聞ですよ!

 「まさしくここだけは科学も文明も介入しえない、生身の男と女が裸で触れ合って知る
 一代かぎりの知恵であり、文化である。」(P136)

 「セックスが単なる生殖のためならともかく、現実のセックスは愛の表現であり、
 快楽の共有であり、さらには二人でつくり出す愛の文化である。」(P254)

 なるほど。このように堂々と書ける作家だからこそ、新聞小説にもなるのでしょう。
 性を「文化である」と言い切ってしまうところが、さすが渡辺淳一ですね。

 それにしても、これほどまでに性描写を読まされると、しだいに鼻についてきます。
 行間から「オレはこんなに女を知っているぞ」という声が、聞こえてくるようです。

 しかし久木は、どんなに女を知っていようが、テクニックがあろうが、カッコ悪い。
 出世コースから外れたから不倫に走る男。人生の目的を仕事から不倫に変えた男。

 「二人で快楽を貪り、まさにこれこそ性愛の花園と思ったとき、その先に草ぼうぼ
 うの荒地があるのを知って、粛然となる。」(P37)

 もう、勝手に粛然となってくれ。不倫とは悲しく虚しいもの。
 それを知りながら、草ぼうぼうの荒地を行くなら、勝手に行けばよい。

 さて、上巻最後の日光旅行の場面で、久木と凛子は窮地に陥りました。
 文章の所々から、死の香りがたちこめ始めました。下巻の二人は、どうなるのか?

 さいごに。(不二家のケーキセット)

 10年前なら迷わずケーキバイキングを選んだと思います。7つは食べたでしょう。
 50を過ぎた今、ケーキの食べ放題はキツイので、ケーキ4つセットを選びました。

 私にとってケーキ4つは、最低限クリアしなければいけない、使命のようなもの。
 妻と娘は全く理解してくれませんが、これは勝負です。男のロマンです。(アホか)

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