So-net無料ブログ作成
検索選択
マナー ブログトップ

知的な痴的な教養講座 [マナー]

 「知的な痴的な教養講座」 開高健 (集英社文庫)


 恐るべき博覧強記の著者が、知的で下ネタ満載の教養を伝授してくれます。
 雑誌「プレイボーイ」に連載されたエッセイで、多くの人に読まれました。


知的な痴的な教養講座 (集英社文庫)

知的な痴的な教養講座 (集英社文庫)

  • 作者: 開高 健
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1992/05
  • メディア: 文庫



 開高健が亡くなったのは、私が大学を卒業する直前、1989年の12月でした。
 そのすぐ後にこの単行本が出て、私は初めて氏のエッセイに触れました。

 だから、私にとってこのエッセイは、開高健を象徴する作品なのです。
 そして、若かりし頃の私にとって、開高健は「痴的な教養」の師匠でした。

 サハラ砂漠で死にそうになった黒人の願いを、悪魔はどのように叶えたか?
 25年以上前、私はこの話を読んで、ビデというものを初めて知ったのです。

 この本は、第1章の「小さな死」から、いきなり開高ワールドが展開します。
 そして全50章、外れは一つもありません。どこを読んでも面白い。 

 しかし、その中でも特に印象に残っているのが、第7章の「変態」です。
 ある男が理想的な女性を見つけ、彼女に一つの願いを叶えてもらう話です。

 「あなたを尊敬するがゆえに、〇〇〇〇を飲ませていただきたい。」
 このように誰にも迷惑を掛けなくて、礼儀正しいヘンタイだったら許せます。

 余談ですが、当時、朝一の〇〇〇〇を飲むという健康法が話題となりました。
 そう考えると、そういう嗜好は、それほど変態的ではないのかもしれません。

 第12章の「隣の畑」も忘れられません。
 隣の畑のワインを出したボーイに、旦那が言ったたとえ話がすごいです。

 「君はそっちの畑を舐めるのも好きなのかね?」
 といえば、たいていの男女は想像つくと思いますが・・・

 さて、普通は猥談を読んでいると、あとから虚脱感に襲われるものです。
 しかしこの本は、読んだ後に充実感で満たされます。ここが、スゴイ!

 猥談の一つ一つが、どれも非常に高い教養に裏付けされています。
 実に知性的な猥談集なのです。

 この作品は、文庫本になってから買い、失くしたので買い直しました。
 男子たるもの、どうしても手元に置いておきたい本です。

 さいごに。(ヘンタイはまた現れる?)

 小学校で露出狂騒ぎがあってから、学校も警察も本当にたいへんでした。
 ようやく騒ぎがしずまってきたので、地域の巡回も一段落しそうです。

 ただし詳しい人によると、ヘンタイは近いうちに必ず現れるだろうと言う。
 事件はいずれも未然で防がれて、ヘンタイの欲求は満たされていないから。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:

礼儀作法入門 [マナー]

 「礼儀作法入門」 山口瞳 (新潮文庫)


 人生の達人である著者が、自身の経験をもとに礼儀作法を伝授してくれます。
 1974年に書かれたものです。好評だったため、続きの応用編も出ています。


礼儀作法入門 (新潮文庫)

礼儀作法入門 (新潮文庫)

  • 作者: 山口 瞳
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2000/03/29
  • メディア: 文庫



続・礼儀作法入門 (新潮文庫)

続・礼儀作法入門 (新潮文庫)

  • 作者: 山口 瞳
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: 文庫



 最初に著者は、これは礼儀作法の教科書ではなく、副読本であると言います。
 「礼儀正しくしようとして悪戦苦闘する男の苦心談と失敗談」だそうです。

 日常生活や冠婚葬祭など、全24項目で「山口ワールド」が展開されています。
 著者自身の実体験から導き出された提言なので、納得できるものが多いです。

 「品行は悪くてもいい。礼儀作法は知らなくてもいい。しかし、品性は良くし
 なくてはいけない。」(P38)(なるほど!)

 酒の飲み方、箸の上げ下げ、祝辞の仕方、タバコの吸い方、見舞いの仕方、
 スーツの選び方、ネクタイの買い方、帽子の被り方、鞄の持ち方・・・

 と、具体的なことも色々書かれていますが、いずれも一家言があって面白い。
 例えばネクタイについては、次のように書かれています。(P190)

 「ネクタイというものは、女心と同じであって、変幻自在であって、とらえどこ
 ろがない。始末がわるい。そこが多分おもしろいのだろうけれど。
  だから、ネクタイは、値段の高低、色の良し悪し、幅がどうのこうの、柄がど
 うのこうのということは、いっさい関係ない。衝動買いでゆくよりほかはない。」

 衝動買いが良いか悪いかは別として、一理あると思います。
 「いい!」と直感したネクタイを買わないでおくと、後悔することが多いです。

 さて、続編に入っても山口節は健在。というより、ますます磨きがかかります。
 どのページも痛快で、読んでいて楽しいです。

 名刺の使い方、握手のしかた、接待の心得、観客のエチケット、ホテルと旅館、
 嫁選び、性生活、育児法、子の名前、読書、お洒落、通ぶる人、粋について・・・

 なお、山口瞳の魅力満載のエッセイに、「男性自身」シリーズがあります。
 「週刊新潮」に31年間休まず続けたコラムで、ある意味、彼の代表作です。


山口瞳「男性自身」傑作選 中年篇 (新潮文庫)

山口瞳「男性自身」傑作選 中年篇 (新潮文庫)

  • 作者: 山口 瞳
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/05/28
  • メディア: 文庫



 ところで山口瞳は、開高健の推薦でサントリーの宣伝部に入ったことは有名です。
 だから、私の中でこの二人は1セットです。

 開高健の「知的な痴的な教養講座」も、非常に魅力のあるエッセイです。
 「痴的」というところがポイントで、若い頃に読んで衝撃を受けました。


知的な痴的な教養講座 (集英社文庫)

知的な痴的な教養講座 (集英社文庫)

  • 作者: 開高 健
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1992/05
  • メディア: 文庫



 さいごに。(お菓子のことで怒られた)

 私が腹ペコで帰って来ると、食卓に洋菓子があったので、食べようとしました。
 しかしそれは、娘が仲良しの友達からもらった、大事なお菓子だったのです。

 「ダメ! パパはお菓子を見ると、全部自分のものだと思っちゃうから困る!」
 確かに私にはそういう所がある。でも、お菓子1つでそんなに怒らなくても・・・

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:
マナー ブログトップ