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エル・シードの歌 [中世文学]

 「エル・シードの歌」 長南実(ちょうなんみのる)訳 (岩波文庫)


 レコンキスタ期の英雄エル・シードの活躍を描いた、中世スペインの叙事詩です。
 エル・シードは実在していて、レコンキスタ期の最高の騎士と目されています。 

 岩波文庫から1998年に出て、昨年2016年12月にようやく第2刷が発行されました。
 訳が分かりやすく、詳しい注釈が付いています。関連地図が、参考になりました。


エル・シードの歌 (岩波文庫)

エル・シードの歌 (岩波文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1998/07/16
  • メディア: 文庫



 「エル・シードの歌」は、三つの歌で構成されています。
 この本では、それぞれの歌に小見出しが付けられていて、内容が分かります。

 第一歌 エル・シードの国外追放と征旅の歌
 エル・シードは、彼を憎む者によって王に讒言され、国から追放されて・・・

 第二歌 バレンシア攻略と息女らの婚礼の歌
 エル・シードは、モーロ人の土地を少しずつ占領し、バレンシアを攻略し・・・

 第三歌 コルペスの森の屈辱と決闘裁判の歌
 エル・シードの2人の娘たちは、卑劣な婿たちによって屈辱を受けるが・・・ 

 解説によると、武勲詩は詩人らによって、街から街へ広められたのだそうです。
 それぞれの歌は、吟遊詩人が1回に吟誦するのに適当な長さだったと言います。

 だから、基本的にこれは「歌」であって、読まれたのではなく聴かれたのです。
 そのためか、正義と悪がはっきりと分かれていて、内容は分かりやすいです。

 ただし、エル・シードは完璧な英雄として、描かれているのではありません。
 驚いたことに、エル・シードは旅費を作るために、味方を騙したりしています。

 また、最後の決闘裁判へのもっていき方も、あまり紳士的ではありません。
 名剣は決闘に勝って取り返す、という展開にした方が、ずっとかっこいいのに!

 フランスの「ロランの歌」と、スペインの「エル・シードの歌」を読みましたが、
 どちらも他の叙事詩に見られたファンタジー的な味付けが、ありませんでした。

 中世文学といったらファンタジー、と勝手に思っていたので、少し意外でした。
 私はどちらかというと、魔法使いや竜や妖怪が出てくる物語の方が好きです。

 さて、ロシアにも「イーゴリ遠征物語」という中世叙事詩があります。
 たまたま岩波文庫の2009年版が家にありました。すぐに読んでみたいです。


イーゴリ遠征物語 (岩波文庫 赤 601-1)

イーゴリ遠征物語 (岩波文庫 赤 601-1)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1983/04/18
  • メディア: 文庫



 さいごに。(ボーリング大会)

 子供会の6年生を送る会では、恒例のボーリング大会がおこなわれます。
 うちではボーリングをやらないので、娘は毎年楽しみにしています。

 例によって娘は、全然ピンを倒せないと思います。
 実は私もボーリングは苦手で、いつも女の子チームに入れられていました。

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エッダ グレイティルのサガ [中世文学]

 「エッダ グレティルのサガ 中世文学全集Ⅲ」 (ちくま文庫)


 エッダは神話を題材にした韻文で、サガは実際の出来事を物語った散文です。
 エッダもサガも、中世のアイスランドで成立しました。

 ちくま文庫から訳が出ていますが、どちらもそのほんの一部にすぎません。
 1971年に出た本をもとにしています。エッダは少し分かりにくかったです。


中世文学集〈3〉エッダ;グレティルのサガ (ちくま文庫)

中世文学集〈3〉エッダ;グレティルのサガ (ちくま文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1986/12
  • メディア: 文庫



 「エッダ」はキリスト教に影響される前の、素朴な時代の神話・伝説集です。
 ちくま文庫版には、さまざまな内容の15編が収録されています。

 その中で読みどころは、「レギンの歌」から始まる6編の「ジグルド」もの。
 この6編は、ドイツのジークフリート伝説と、根底でつながっています。

 ジグルドと竜のファーヴニルの戦い、レギン殺害、宝の継承、ジグルドの死、
 グドルーンとブリュンヒルド・・・「ニーベルンゲンの歌」を思い出します。

 「ジグルド」伝説は、「ヴォルスンガ・サガ」にも描かれているようです。
 しかし、この本には収録されていません。残念!

 本の後半は「グレティルのサガ」で、これは数あるサガのうちの一つです。
 実在した豪傑グレティルの生涯を描いています。

 多くの賊を倒したグレティルは、たちまち当代一の豪傑と見なされました。
 その後も、自分を狙う連中を、次々と返り討ちにしていきます。

 多くの人に讃えられ恐れられ、追放されながらも各地で歓待されました 。
 ところが、怪物グラームとの戦いのあと、少しずつ運が傾き始めます。

 結局グレティルを死へ導いたのは、豪傑でもなく怪物でもなく・・・
 殺しに次ぐ殺し。これも一つの生き方かもしれませんが、むなしすぎます。

 さて、一口にサガといっても、現代には約200編が伝わっているそうです。
 「グレティルのサガ」は、その中のたった1編にすぎないのです。

 正直に言って、この本の編集は、やや中途半端でもの足りなかったです。
 サガというものの概観をつかむためには、解説書を読む必要があります。

 山室静の「北欧神話と伝説」は、レビューの評価が高いようです。
 3月には山室静の「北欧の神話」が出るそうです。チェックしなければ。


北欧神話と伝説 (講談社学術文庫)

北欧神話と伝説 (講談社学術文庫)

  • 作者: ヴィルヘルム・グレンベック
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/09/10
  • メディア: 文庫



北欧の神話 (ちくま学芸文庫)

北欧の神話 (ちくま学芸文庫)

  • 作者: 山室 静
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2017/03/08
  • メディア: 文庫



 さいごに。(ふくらはぎがピンチ)

 3週間ほど前にふくらはぎを傷めて、その後気をつけていました。
 しかし、職場の階段を駆け上がったひょうしに、再度傷めてしまいました。

 2月26日には、娘と一緒に「スイーツラン」を走ることになっています。
 とても楽しみな大会なので、なにがなんでも治さなければ。

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アーサー王ロマンス [中世文学]

 「アーサー王ロマンス」 井村君江 (ちくま文庫)


 マロリーの「アーサー王の死」を中心にまとめた、アーサー王物語の入門書です。
 1987年に筑摩書房から出た「世界の英雄伝説2」の文庫版です。


アーサー王ロマンス (ちくま文庫)

アーサー王ロマンス (ちくま文庫)

  • 作者: 井村 君江
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1992/04
  • メディア: 文庫



 アーサー王伝説について、とても分かりやすくまとめた解説書です。
 よく目が行き届いていて、重要なエピソードはたいてい含まれています。

 第一部「アーサーの誕生と即位」
 魔法使いマーリン、アーサーの誕生と結婚、名剣エクスキャリバー・・・

 第二部「アーサーと円卓の騎士」
 ベイリン、ガウェイン、ラーンスロット、ガレス、トリストラム・・・

 第三部「聖杯探求の旅」
 ガラハッド、パーシバル、ラーンスロット・ガウェイン・ボース・・・

 第四部「最後の戦い」
 ラーンスロットと王妃、モードレッドの反逆、アーサーの死・・・

 以上、バランスよくまとめられていて、伝説の全体像が分かります。
 アーサー王物語に興味を持ち始めた人に、最初の1冊としてオススメします。

 実は、私にとって最も興味深かったのは、「はじめに」の部分です。
 冒頭で、「アーサー王の実像と伝説像」について解説されています。

 アーサー王は実在の指揮官で、紀元500年頃にサクソン人を撃退したという。
 12世紀に書かれた「ブリテン王列伝」には、アーサーの一代記が含まれます。

 歴史書中のアーサー王物語は、フランス語訳され大陸で広まっていきました。
 その過程で様々な要素が加わり、ロマンティックな英雄像になったそうです。

 15世紀にマロリーが、アーサー王の物語群を英訳し直し、まとめ上げました。
 現在このマロリー版が、アーサー王物語の基本的な資料になっています。

 「おわりに」では、アーサー王物語とケルト神話の関係が紹介されています。
 アーサー王は死を迎えると、ケルトの異界であるアヴァロンに行って・・・

 この本は実に興味深い本で、さらにいろいろなことを知りたくなりました。
 私は、「アーサー王伝説」という単行本の解説書まで、買ってしまいました。


アーサー王伝説

アーサー王伝説

  • 作者: リチャード・キャヴェンディッシュ
  • 出版社/メーカー: 晶文社
  • 発売日: 1983/09
  • メディア: 単行本



 また、同じ井村君江の「ケルトの神話―女神と英雄と妖精と」も気になります。
 ちくま文庫から出ています。機会があったら、読んでみたいです。


ケルトの神話―女神と英雄と妖精と (ちくま文庫)

ケルトの神話―女神と英雄と妖精と (ちくま文庫)

  • 作者: 井村 君江
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1990/03/27
  • メディア: 文庫



 さいごに。(声を出せば勝てる)

 トランプのスピード勝負のとき、私は知らず知らず声を出していました。
 カードを重ねる時に、「6、7、8,9,10」などと口で言っていたのです。

 娘に指摘されて、声を出さなくなってから、どうやら私は弱くなったようです。
 再び声を出して勝負したら、勝率がかなり上がりました。でもこれ、老化現象?

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アーサー王の死 [中世文学]

 「アーサー王の死」 マロリー著 厨川文夫・圭子訳 (ちくま文庫)


 アーサー王の誕生から死までと、円卓の騎士たちの活躍を描いた物語集です。
 フランスで出回った本を、マロリーが英訳し、キャクストンが印刷しました。

 ちくま文庫から、「中世文学集Ⅰ」として出ました。初訳は1971年です。
 訳は分かりやすいのですが、収録されているのは全体の一部にすぎません。


アーサー
王の死 (ちくま文庫―中世文学集)

アーサー王の死 (ちくま文庫―中世文学集)

  • 作者: トマス・マロリー
  • 出 版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1986/09
  • メディア: 文庫



 英国初の印刷業者キャクストンが、マロリーの翻訳を全21巻にまとめました。
 ちくま文庫版に収められたのは、1・5・11・12・18・19・20・21巻です。

 物語としては、アーサー王とランスロットが中心となっています。
 訳者によると、アーサー王物語の劇的構想は、ここから読み取れると言います。

 ところがランスロットの物語は、本国を離れてフランスで加えられたものです。
 つまり、アーサー王の物語は、主にフランスで成立したということらしい。

 そう考えて読むと、なるほど、ランスロットの物語はフランス的です。
 というのも、王妃グウィネヴィアとの恋愛(不倫)物語が含まれるので。

 宮廷的愛を逸脱して、激しく愛し合い、しまいには王国を破滅に向かわせる、
 そういうところに、フランス独特の美意識(?)を感じてしまいました。

 さて、本書ではアーサー王の最後の戦いから死までが、詳しく描かれています。
 円卓の騎士たちの絆が崩壊し、戦いに引きずり込まれていく場面は実に悲しい。

 アーサー王と円卓の騎士たち活躍し、ヨーロッパを征服するまでの場面よりも、
 築き上げた王国が内部から崩壊していく過程の方が、なぜか印象に残りました。

 特に、アーサー王の死の場面は哀切です。
 名剣エクスカリバーを水の中に投げ込むと・・・

 ところで本書では、トリストラムとイズーや、聖杯探求が省略されています。
 ガウェインやパーシヴァルの逸話も省略されていて、物足りない気がします。

 ブルフィンチの「中世騎士物語」を併せても、まだ充分ではありません。
 「中世騎士物語」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2017-01-23

 そこで、「アーサー王ロマンス」 という入門書も、買ってしまいました。
 この本がなかなか良いのです。次回、紹介したいです。


アーサー
王ロマンス (ちくま文庫)

アーサー王ロマンス (ちくま文庫)

  • 作者: 井村 君江
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1992/04
  • メディア: 文庫



 さいごに。(スピード勝負)

 かつては、トランプの「スピード」で、娘に負けるなんて考えられなかった。
 ところが、現在は3回勝負して、1回勝てるか勝てないか、というていたらく。

 「パパは弱すぎてつまらない」と、娘には言いたいほうだい言われています。
 ああ、腹立つ!

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中世騎士物語 [中世文学]

 「中世騎士物語」 ブルフィンチ著 野上弥生子訳 (岩波文庫)


 アーサー王と円卓の騎士伝説を中心に、騎士物語について幅広く解説した著作です。
 19世紀の米国人ブルフィンチが、英文学の基礎知識を分かりやすく説明した本です。

 岩波文庫から出ています。初版は1942年!
 訳は古いですが、品があって分かりやすい文章でした。


中世騎士物語 (岩波文庫)

中世騎士物語 (岩波文庫)

  • 作者: ブルフィンチ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1980/02
  • メディア: 文庫



 前半が「アーサー王とその騎士たち」、後半がウェイルズ民話「マビノジョン」。
 中世に出回った騎士伝説を、ひとつの物語として読めるようにまとめてあります。

 特に、「アーサー王とその騎士たち」は、面白い物語が多くて楽しかったです。
 アーサーが15歳で王に選出された理由は、教会の前に置かれた石に関係します。

 その石には剣が刺さっていて、王としてふさわしいものがそれを取るのだという。
 誰も抜き取ることができなかったその剣を、アーサーは難なく抜き取って・・・

 アーサー王と名剣エクスカリバ、魔術師マーリンと円卓、ガウェインの結婚、
 湖の騎士ラーンスロットと王妃、トリストラムとイゾーデの愛の媚薬の悲劇、
 聖杯伝説と聖杯探索、アーサーとラーンスロットの戦い、アーサーの死・・・

 と、内容は盛りだくさんです。知らなかった話がたくさんありました。
 どの話にもロマンがあります。小見出しを読み返すだけでワクワクしてきます。

 実は、私がこの本を知ったのは、「世界史講義録」というHPによってです。
 高校世界史の授業記録で、「世界史」好きの人々に根強い人気を誇るページです。

 この初回の授業に、「ガウェインの結婚」のエピソードが出てきます。
 アーサーがある醜い女と約束したため、ガウェインはその女と結婚したが・・・

 「うまい」と声に出てしまうくらい、上手に授業の中に盛り込まれていました。
 さいわい、この先生の講義録が第135回(!)まで公開されています。
 「世界史講義録」→ http://www.geocities.jp/timeway/

 そのほか、ラーンスロットと王妃、トリストラムとイゾーデの話は印象的でした。
 ラーンスロットもトリストラムも、完全無欠の騎士でありながら愛には勝てず・・・

 トリストラムについては、ベディエの「トリスタン・イズー物語」で有名です。
 「トリスタン・イズー物語」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-04-08

 後半の「マビノジョン」にも、アーサー王伝説が出ています。
 当時、アーサー王の物語がいかに人気を博していたかが分かります。

 アーサー王は、6世紀の伝説的な人物です。サクソン人を撃退した英雄です。
 それが広まったのは、12世紀に「ブリタニア列王史」が流行してからだそうです。

 それなら、「ブリタニア列王史」も読んでみたい、と思ったら・・・
 アマゾンでとんでもない値段でした。図書館で見かけたらパラパラと読んでみよう。


ブリタニア列王史―アーサー王ロマンス原拠の書

ブリタニア列王史―アーサー王ロマンス原拠の書

  • 作者: ジェフリーオヴモンマス
  • 出版社/メーカー: 南雲堂フェニックス
  • 発売日: 2007/09
  • メディア: 単行本



 アーサー王については、15世紀のマロリーによる「アーサー王の死」が有名です。
 ただし、現在文庫で読めるのは、そのほんの一部だけです。


アーサー王の死 (ちくま文庫―中世文学集)

アーサー王の死 (ちくま文庫―中世文学集)

  • 作者: トマス・マロリー
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1986/09
  • メディア: 文庫



 さいごに。(抜かれるばかり)

 昨日、地元の駅伝大会に出ました。3キロを5人でつなぐレースです。
 3区までは上位に入っていたのですが、4区の私が次々と抜かれてしまいました。

 女子中学生には負けないだろうと思い、並んで走っていたらすぐに置いて行かれ、
 白髪の御老人には負けないだろうと思っていたのに、やはり置いて行かれました。
 あーあ。

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ローランの歌 [中世文学]

 「ローランの歌・狐物語(中世文学集Ⅱ)」 ちくま文庫


 フランク王国とイベリア半島のイスラム帝国の戦いを描いた叙事詩です。
 最も古い武勲詩で、11世紀に古フランス語書かれています。

 岩波文庫とちくま文庫で出ていましたが、現在はどちらも絶版です。
 私は、ちくま文庫「中世文学集」をなぜか持っていて、ラッキーでした。


ロランの歌 (岩波文庫 赤 501-1)

ロランの歌 (岩波文庫 赤 501-1)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1965/01/16
  • メディア: 文庫



中世文学集〈2〉ローランの歌;狐物語 (ちくま文庫)

中世文学集〈2〉ローランの歌;狐物語 (ちくま文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1986/10
  • メディア: 文庫



 フランク王国のシャルル大帝は、イスパニヤに進攻して7年になりました。
 サラセン帝国マルシル王から、彼の元に、和睦の使者がやって来ました。

 敵の降伏を受け入れたシャルルは、返信の使者にガヌロンを選びました。
 ガヌロンは動揺しました。これまで何人もの使者が殺されているからです。

 そして、自分を推薦したローランを恨みました。
 敵国に入ったガヌロンは、敵将ブランカンドランと企んで・・・

 ガヌロンはどんな計略で、ローランに対する恨みを晴らすのか?
 ローランにはどんな運命が待っているのか?

 この本を読み始めたときには、少しだけ戸惑いました。
 というのも、次のような古めかしい文章だからです。

 「われらが大帝シャルルの王は、/まる七年をイスパンヤに在しまして
 海のほとりにいたるまでこの高地を統べ給えり。
 御稜威の前には城ことごとく攻め落とされ、/砦も都市も撃ち毀たれて
 残るはただ山間なるサラゴッスのみ。」(冒頭)

 しかし読み進めるうちに、このリズムが不思議と心地よくなってくるのです。
 物語は正義と悪が明確に分かれているため、意外と分かりやすかったです。

 物語は、ローランとオリヴィエの二人の英雄にスポットが当たっています。
 この二人がとにかくめちゃくちゃ強い!

 死を覚悟して、多くの敵に向かい、殺しまくります。
 剣で相手の脳天を撃つと、そのまま胴を斬り裂き、馬までも真っ二つです。

 やや誇張が過ぎるのですが、ローランを讃える歌なので、まあいいでしょう。
 当時の人々の、ローランとオリヴィエに対する畏敬の念がにじみ出ています。

 さて、この物語は8世紀のロンスヴォーの戦いをもとにしています。
 フランク国王シャルルはカール大帝。ローランも実在する家臣です。

 ローランは、イタリア語読みでオルランドです。
 ルネサンス期に、「恋するオルランド」「狂えるオルランド」もできました。

 シャルルマーニュ伝説には、ほかにも魅力的なエピソードがあります。
 以前講談社学術文庫から出ていた「シャルルマーニュ伝説」を読んでみたい。


シャルルマーニュ伝説 中世の騎士ロマンス (講談社学術文庫)

シャルルマーニュ伝説 中世の騎士ロマンス (講談社学術文庫)

  • 作者: トマス ブルフィンチ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/02/09
  • メディア: 文庫



 「ローランの歌(中世文学集Ⅱ)」の後半には、「狐物語」が入っています。
 狐のルナールを主人公にしたドタバタ喜劇集で、収録はそのごく一部です。

 岩波文庫から、もう少しまとまった形で、「狐物語」が出ています。
 しかし私は、なぜか新野南吉の「ごんぎつね」を読み返したくなりました。


狐物語 (岩波文庫)

狐物語 (岩波文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2002/05/16
  • メディア: 文庫



ごんぎつね (小学館文庫―新撰クラシックス)

ごんぎつね (小学館文庫―新撰クラシックス)

  • 作者: 新美 南吉
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1999/11
  • メディア: 文庫



 さいごに。(この寒さの中、窓を開けて運転してます)

 この寒さの中、運転席の窓を20センチほど開けたまま運転しています。
 ここ数日は本当に寒いので、コートを着てフードを被って運転しています。

 というのも、突然パワーウィンドウが故障したためです。現在部品待ちです。
 ミラジーノのパワーウィンドウスイッチは、確実に壊れることで有名だとか。

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ベーオウルフ [中世文学]

 「ベーオウルフ」 忍足(おしたり)欣四郎訳 (岩波文庫)


 スカンジナビアを舞台に、英雄ベーオウルフの活躍を描いた叙事詩です。
 8世紀から9世紀に書かれた、中世イギリス英雄叙事詩です。 

 現在、岩波文庫から出ています。1990年に出た比較的新しい訳です。
 読みやすくする工夫が、随所に盛り込まれています。


ベーオウルフ―中世イギリス英雄叙事詩 (岩波文庫)

ベーオウルフ―中世イギリス英雄叙事詩 (岩波文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1990/08/16
  • メディア: 文庫



 デンマーク王フロースガールの宮殿に、怪物が襲来して人々を殺戮しました。
 その怪物は、カインの末裔グレンデル。そのまま館を占拠してしまいました。

 怪物を倒すために海を越えてきたのが、イェーアト族の勇士ベーオウルフです。
 その晩さっそくグレンデルが襲来し、従者を一人食い殺しますが・・・

 という具合で、内容的にはファンタジーに近いです。
 ベーオウルフは理想的に描かれ、美化されています。

 相手は化け物だから、武器など持ちません。素手で人を引きちぎります。
 でもベーオウルフは言います。相手が素手なら、自分も素手で戦うと。 

 むちゃですよ、そんなの。でも、やっちゃうんですよね。
 そして、もちろん、勝ってしまう。そういうところが、ファンタジー。

 さて、訳は口語ですが、古語が多用されているため、最初は読みにくい。
 この訳を、更に分かりやすく口語訳してくれ、と思ってしまいます。

 「劫罰を負うた生き物、獰猛にして貪婪(どんらん)なる荒ぶる者は、凶暴残忍
 の形相凄じく、やにわに臥所(ふしど)より三十人の従士を摑み取った」(P26)

 これは、グレンデルの悪行の場面です。全体がこんな感じです。
 しかし慣れてくると、このリズムがとても心地良い。名訳かもしれません。

 この本について言うと、とても親切で丁寧な本づくりがされています。
 前書きで物語の概略が述べられているし、各節冒頭にもあらすじがあります。

 ところで、この作品の舞台はスカンジナビア。だから北欧神話と言ってもいい。 
 でも、イギリスで書かれ、イギリス文学として残っています。

 おそらく、ゲルマン民族の移動の時に、イギリスに入ってきたのでしょう。
 ゲルマン系のヴァイキングたちが、持ち込んだのでしょうか。

 さいごに。(今日からキャンプ)

 今日から、キャンプに行きます。天気が少し心配です。
 今年はトレーラーハウスに2泊します。月曜日は有休を取りました。

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神曲2 [中世文学]

 「神曲・煉獄篇」「神曲・天国篇」 ダンテ作 平川祐弘訳 (河出文庫)


 地獄篇に続く第二部は、罪を浄めるための煉獄(れんごく)篇です。
 完結編の第三部は、ベアトリーチェに導かれて行く天国篇です。

 現在、河出文庫、集英社文庫、岩波文庫などで、読むことができます。
 オススメは、もちろん河出文庫版です。
 訳がとても分かりやすくて、ドレの挿絵は本当にすばらしいです。


神曲 煉獄篇 (河出文庫 タ 2-2)

神曲 煉獄篇 (河出文庫 タ 2-2)

  • 作者: ダンテ
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2009/01/26
  • メディア: 文庫




神曲 天国篇 (河出文庫 タ 2-3)

神曲 天国篇 (河出文庫 タ 2-3)

  • 作者: ダンテ
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2009/04/03
  • メディア: 文庫



 煉獄の山に入ると、ダンテは天使によって、額に七つのPを刻まれます。
 七つのPは、七つの大罪を表しています。
 それは、高慢、嫉妬、怒り、怠惰、貪欲、大食、色欲です。

 煉獄では、これらの罪を浄めるために、例えば大岩を背負って歩いていたり、
 腹這いになって歩いていたり、まぶたを針金で縫い付けられていたりします。
 悲惨ではあるけど、地獄篇の刑に比べると、ずいぶん甘くなっています。

 罪を浄める人々を巡るうちに、ダンテの額の刻印は、一つずつ消えて行きます。
 そして、猛火の中を通り抜けると、永遠の女性ベアトリーチェに再会します。
 この場面は、「神曲」のひとつのクライマックスでしょう。

 しかしこの再会で、ダンテはベアトリーチェに責められるのです。
 おそらくダンテは、自分の最愛の人に、こうして叱られたかったのでしょう。
 でも、ベアトリーチェの言っていることは、ちょっと自分勝手なような・・・

 ここでウェルギリウスと別れ、ベアトリーチェに導かれて、天国へ昇ります。
 ここからが天国篇です。
 水星天、金星天、太陽天と順次昇りながら、様々な聖人たちの話を聞きますが・・・

 どうも聖人の話は、理屈っぽくて、説教臭いです。
 愛とか、魂とか、信仰とかの、ありがたいお話ですが、私は読み飛ばしましたよ。
 地獄の亡者たちの方が、話は面白かったです。

 さて、「神曲」三巻を通して、最も興味深いのは、ベアトリーチェの存在です。
 二人は同い年です。ダンテが9歳の時、ベアトリーチェを初めて見て憧れます。
 そして、18歳のとき、彼女はダンテに会釈してくれました。

 ただそれだけのこと。
 しかし、24歳でベアトリーチェが死ぬと、彼女はダンテの中で神格化されます。
 もう、ただの憧れではありません。崇拝の対象になってしまったのです。

 ベアトリーチェは、天国の、最高の場所に座を占めています。
 彼女が、いったいどのような功徳を積んだのかは、書いてありません。
 ダンテにとって、彼女は無条件で、最高の天使だったということか。

 ダンテは「神曲」より先に、ベアトリーチェに捧げた詩をまとめています。
 それが、ダンテのもう一つの名作「新生」です。
 しかし、この本が、現在なかなか読めません。新訳を出してほしいです。

 ところで、「神曲」三巻を通して、ガイドの役目を果たしてくれる本がこれ。
 以前、このブログでも紹介しました。
 http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-02-10

やさしいダンテ<神曲> (角川文庫)

やさしいダンテ<神曲> (角川文庫)

  • 作者: 阿刀田 高
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/01/25
  • メディア: 文庫



 また永井豪も、「神曲」をマンガ化しています。
 永井は、「デビルマン」や「マジンガーZ」や「キューティーハニー」の作者。

 2分冊ですが、アマゾンで1円と3円で出ていたので、買ってしまいました。
 送料を入れて504円です。
 なかなかリアルで、迫力のある絵でした。内容も分かりやすいです。


ダンテ神曲 (上) (講談社漫画文庫)

ダンテ神曲 (上) (講談社漫画文庫)

  • 作者: 永井 豪
  • 出版社/メーカー: コミックス
  • 発売日: 1998/05
  • メディア: 文庫



 余談ですが、「神曲」におけるあの世の描写が、あまりにもリアルなので、
 「ダンテは実際に、あの世に行ったのだ」という解釈が、昔からあります。
 ダンテは、神秘体験者だったのでしょうか。

 さいごに。

 「日本辺境論」の内田樹(たつる)氏の講演を、聞きました。
 本は異界への扉であり、読書は異界と接する行為なのだそうです。
 そして人は、異界と触れ合うことで、成長するのだそうです。なるほど。

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神曲 [中世文学]

 「神曲・地獄篇」 ダンテ作 平川祐弘訳 (河出文庫)


 古代ローマの詩人に導かれて、地獄を巡る物語です。
 「神曲」は、イタリア文学最大の古典と言われています。

 現在、河出文庫、集英社文庫、岩波文庫などから出ています。
 私のオススメは、なんといっても、河出文庫版です。


神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)

神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)

  • 作者: ダンテ
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2008/11/04
  • メディア: 文庫



 かつて軽い気持ちで、岩波文庫版「神曲」をかじって、手ひどくやられました。
 訳の格調が高すぎて、全く意味が分からず、数ページで挫折しました。

 しかし、河出文庫版の平川訳は、拍子抜けがするほど分かりやすかったです。
 しかも、ドレの芸術的な挿し絵を、多数収録しています。
 「神曲」は、これが決定版でしょう。

 一方、集英社文庫ヘリテージシリーズ版という選択肢もあります。
 寿岳訳は比較的分かりやすく、詩人ブレイクの挿し絵を多数収録しています。
 また、脚注がそのページの下にあるので、見やすいです。


神曲 地獄篇 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

神曲 地獄篇 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

  • 作者: ダンテ・アリギエーリ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/01/17
  • メディア: 文庫



 「人生の道の半ばで
  正道を踏みはずした私が
  目をさました時は暗い森の中にいた。」(P8)

 ワクワクしてくるような、魅力的な冒頭句です。
 実際に、どんな冒険小説にも負けない冒険が、ここから始まります。

 時は西暦1300年。ダンテは35歳。
 やがてダンテの前に、尊敬するローマ詩人ウェルギリウスが登場します。
 彼に、ダンテの案内を頼んだ人は、なんと…

 「神曲」は、「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」の三部構成です。
 その中で、最も印象に残るのは、やはり「地獄篇」でしょう。
 ダンテによる地獄の描写は、ドレの絵とともに有名です。

 釜ゆでがあり、氷漬けがあり、様々な刑があります。
 頭を切られて、前後さかさに付けられて、後ろ向きに歩いている人々や、
 首を切られて、頭をちょうちんのように、手にぶらさげて歩く人などもいます。

 しかし最悪は、糞尿中に漬けられて、クソまみれの爪で体をかきむしる人々!
 おべんちゃらを言うと、このような刑にあうらしいです。
 (おべんちゃらを言うのは、絶対やめようと思う)

 マホメットは、かわいそうに、体が真っ二つに裂けています。

 「彼は頤(おとがい)から屁をひるところまで裂けているのだ。
  脚の間には大腸がぶらさがり、
  呑み込んだ食物(くいもの)を糞(くそ)にする
  不潔な胃袋やはらわたも見えた。」(P370)

 これはひどい。
 イスラムで「神曲」が禁書になっているのは、無理もありません。

 ところで、作者ダンテは、イタリアを代表する大詩人です。
 ベアトリーチェに対する崇高な愛が、「神曲」を生んだという話は有名です。

 しかし、彼女とは、ろくに口を利いたことが無いとか。
 だからこそ、ベアトリーチェは、ダンテの中で神格化されたのでしょうか。

 「神曲」完成は1300年代初頭だから、マキアヴェッリより200年も前です。
 ダンテもまた、フィレンツェの出身です。
 フィレンツェは、ダンテの時代に始まり、マキアヴェリの時代に終わりました。

 さいごに。

 3日間の出張が終わりました。東京は暑かったです。ばてました。
 昨日は、お休みを取って、一日中、家族三人でごろごろしていました。

 次の日曜日には、仕事で必要な資格試験があります。
 落ちることが許されない試験なので、ぼんやりできません。

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ニーベルンゲンの歌 [中世文学]

 「ニーベルンゲンの歌」 石川栄作訳 (ちくま文庫)


 英雄ジークフリートの死と、その妻クリームヒルトの復讐劇です。
 古代ゲルマン人の精神を伝える英雄叙事詩で、ドイツ古典文学の傑作です。

 この作品は、これまで岩波文庫でしか読めませんでした。
 この4月に、ちくま文庫から新訳が出されて、選択肢が広がりました。
 
 岩波文庫版は、とても格調高くて、定評がありました。これまでの定番です。


ニーベルンゲンの歌〈前編〉 (岩波文庫)

ニーベルンゲンの歌〈前編〉 (岩波文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1975/01
  • メディア: 文庫



 ちくま文庫版は、注がそのページにあり、とても読みやすいです。
 私の本棚に並んでいるのは、こちらです。


ニーベルンゲンの歌 前編 (ちくま文庫)

ニーベルンゲンの歌 前編 (ちくま文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2011/04/08
  • メディア: 単行本



 「ニーベルンゲンの歌」は、1200年頃に成立した叙事詩です。
 古代のブルグント国を舞台にした、英雄物語です。

 「ニーベルンゲン」は、「霧の人々」の意味で、伝説の小人族の名称です。
 彼らの持つ財宝には、不思議な霊力があると言います。

 その財宝を継承した者は、国を支配できるのです。
 しかし、やがては必ず滅び、全ては霧のように消えてしまうのだそうです。

 この、「必ず全てが霧消する」という所が、ミソです。
 まさに、この作品のテーマそのものです。

 さて、この作品の魅力は、ダイナミックな展開と、力強い人物像です。
 (ギリシア悲劇のようです)
 読んでいて、古代ゲルマン人のエネルギーを感じます。

 物語の前半は、伝説の英雄ジークフリートの活躍と死です。
 ニーベルンゲンの財宝を持つゆえの、逃れられない宿命が心に染みます。

 しかし、更に強烈で、私にとって魅力的だったのは、後半の復讐劇です。
 特に、クリームヒルトの変身ぶりには驚きました。

 ジークフリートの妻クリームヒルトは、前半、美しくも弱き女性でした。
 悪役ハーゲンによって、夫を失い財産も奪われた、悲劇のヒロインでした。

 その彼女が、後半、執拗に復讐を企てる悪女として登場します。
 亡き夫への愛ゆえの変身です。
 私は断然、後半の、苛烈なクリームヒルトの方が好きですね。

 逆に、前半では悪役だったハーゲンが、後半、偉大な英雄に変わります。
 自分の最期を自覚しながら、覚悟を決めて敵陣に乗り込む所はカッコいい。
 男としての生き方を、考えさせられます。

 ハーゲンは、前後半通して、物語の鍵を握る人物です。
 私は、彼こそが、影の主役ではないかと思います。

 後半36歌章の、リューディガーの死闘は、感動的です。
 真の英雄は、命よりも義を重んじ、定められた運命に従い、死んでいきます。
 ここでも、男としての生き方を、考えさせられます。

 物語は、最後の最後まで、ぐるぐると勢いよく回り続けます。  
 宿命は、容赦なく英雄たちの命を奪い続けます。

 そして、結末は … ああ!
 壮絶で救いがありません。

 前後編の二分冊ですが、四行の分かち書きなので、文字数は多くありません。
 しかし、二冊を読み通すと、どっしりとしたボリュームを感じます。

 ちくま文庫の「ニーベルンゲンの歌」は、叙事詩の魅力を伝える良書です。
 今後は、岩波版に代わって、こちらが定番となるでしょう。
 そのためには、ちくま文庫で、この本を品切れにしない努力が大事です。

 さいごに。

 まだ、喉と鼻が少し痛みますが、ジョッグができるほどに回復しました。
 今日は、家族でお弁当を持って、バラの咲く公園に行きます。

 振り返ると、昨年もこの時期に、カゼをひいています。
 気をつけなければ。 

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