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古事記2 [日本の古典文学]

 「現代語 古事記」 竹田恒泰 (学研M文庫)


 「古事記」は、神代から推古朝までの神話や出来事を記した、日本最古の史書です。
 竹田によると、日本人の自然観・死生観・歴史観と大和心が分かる書物だそうです。

 竹田訳は「古事記」の数ある訳の中で、最も新しくて分かりやすいという評判です。
 角川文庫から二分冊で出ましたが、現在は絶版です。ポケット版は手に入ります。


現代語古事記: 神々の物語 (学研M文庫)

現代語古事記: 神々の物語 (学研M文庫)

  • 作者: 竹田 恒泰
  • 出版社/メーカー: 学研パブリッシング
  • 発売日: 2013/07/09
  • メディア: 文庫



現代語古事記 ポケット版

現代語古事記 ポケット版

  • 作者: 竹田 恒泰
  • 出版社/メーカー: 学研プラス
  • 発売日: 2016/06/14
  • メディア: 単行本



 「『古事記』を楽しんで読むための最大の骨は、神様と人の名が出てきたらすぐに
 『忘れること』です。」(P3・はじめに)

 と、冒頭からいきなり、古事記をよむための驚くべきコツが、伝授されます。
 この竹田訳は、今までにない読み方を、我々に教えてくれました。

 本文では神名を、太字のものと太字でないものに、区別して表記しています。
 太字でないものはどんどん忘れていくことで、物語がすっきりと整理されます。

 しかし、本書の最大の工夫は、本文の区切りごとに解説が入っていることです。
 竹田によるこの解説が、実に興味深くて、我々を古事記の世界に引き込みます。

 伊耶那岐神(いざなきのかみ)の黄泉国下りでは、「黄泉国」の解説があります。
 黄泉国(よみのくに)とは何か? それは埋葬地か? それとも死後の世界か?

 そして須佐之男(すさのお)のところで、再び「黄泉国」について触れます。
 根之堅洲国(ねのかたすくに)とは何か? それは黄泉国とどう違うのか?

 読んでいて、古代の人々の精神に触れているようで、とてもワクワクしてきます。
 特に、神々の国生みから天孫降臨までの展開が、ドラマティックで面白いです。

 古事記を読み返すたびに、お気に入りのエピソードを見つけ(再発見し)ます。
 大物主神(おおものぬしのかみ)が、乙女に一目ぼれした逸話はサイコーです。

 大物主神は、赤く塗った矢に化けて、乙女がクソをする時、そのかわやへ・・・
 大らかな物語をそのまま語るところに、「神々の物語」の魅力があります。

 続巻の「天皇の物語」では、大和朝廷が全国を統一する過程が描かれています。
 「神々の物語」ほどの壮大さは無くなりますが、多くの興味深い逸話があります。

 倭建命(やまとたけるのみこと)の冒険の物語は、この巻の白眉です。
 ほか、神功皇后、応神天皇、雄略天皇、仁徳天皇などが登場します。

 たとえば雄略天皇に見初められた童女のエピソードは、とても印象に残ります。
 もう少し大人になったら宮中に迎えようと言われ、いつのまにか80年がたち・・・

 さて、「天皇の物語」になると急に和歌が多くなり、物語が停滞しがちです。
 だから、神名・人名同様、和歌が出てきたら読み飛ばすことをオススメします!

 和歌を読み飛ばすと、「天皇の物語」編で読むべきページは半減します。
 「天皇の物語」は買わないという選択ができるのが、二分冊の利点だったのだが。

 三浦 佑之の「口語訳 古事記」もオススメです。
 → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2017-05-17

 さいごに。(いまだメダカ組を脱出できず)

 娘の小学校では、水泳の時間、メダカ組、カエル組、マグロ組に分かれています。
 クロールで25m泳げるとカエル組へ、平泳ぎで25m泳げるとマグロ組へ進みます。

 うちの娘は平泳ぎで50m泳げるのに、クロールが苦手なため、いまだにメダカ組。
 先日の進級テストでも、疲れていたため25m泳げず、カエル組に進めませんでした。
 親としてはそういうことに、ヤキモキしてしまう。たいしたことでもないのに。

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