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ヴィルヘルム・テル [19世紀ドイツ北欧文学]

 「ヴィルヘルム・テル」 シラー作 桜井政隆・桜井国隆訳 (岩波文庫)


 スイスの英雄ヴィルヘルム・テルを中心に、代官に抵抗する人民を描いた戯曲です。
 シラーの最後の完成作です。オペラなど、多くの作品に影響を与えました。

 今年2017年2月に岩波文庫から復刊されました。今が購入のチャンスです。
 初版は1929年(昭和4年)ですが、1957年に改訳されていてストレスなく読めます。


ヴィルヘルム・テル (岩波文庫 赤 410-3)

ヴィルヘルム・テル (岩波文庫 赤 410-3)

  • 作者: シラー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1957/09/05
  • メディア: 文庫



 ウーリーのヴィルヘルム・テルは、誠実で義理堅く、弓の名手としても有名でした。
 当時ウーリー州では、オーストリーの代官ゲスラーによる悪政が行われていました。

 あるときテルは、代官の手下に突然呼び止められて、逮捕されてしまいました。
 というのも、代官の「帽子を拝まなかった」ためです。

 テルをかばう人々と手下の間で騒ぎとなり、そこへゲスラー本人がやってきました。
 そして有名な一場面。「この子の頭から林檎を射おとすのだぞ。」・・・

 私はこの後、無事に林檎を射落として、めでたしめでたしとなると思っていました。
 しかし、この後もう一波乱あるのですね。この後の展開が、むしろ面白かったです。

 ゲスラーに、矢を二本持っていたことを見とがめられて、テルが答えた言葉は?
 テルはいかにして危機を脱し、いかにして伝説的英雄となったのか?

 また、テルを取り巻く人々のエピソードも印象に残りました。
 たとえば、ルーデンツとベンダ嬢、ルーデンツと老男爵、メルヒタールと父など。

 その一方で、少し盛り込みすぎだとも思いました。おなかいっぱいです。
 皇帝暗殺の話はいらないのでは? 話の焦点がぼやけたように感じました。

 さて、この名作が絶版で、時々復刊されるのを待つだけという状況は、嘆かわしい。
 ぜひどこかの文庫で、新訳を出してほしいです。

 シラーの作品で最近復刊されていない傑作に、「オルレアンの少女」があります。
 これはぜひ岩波さんで復刊してほしい。(地道に復刊リクエストをするしかないか)


オルレアンの少女 (岩波文庫)

オルレアンの少女 (岩波文庫)

  • 作者: シルレル
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1992/10
  • メディア: 文庫



 さいごに。(出勤が早くなって)

 4月から出勤が少し早くなって、娘の登校する姿が見られるようになりました。
 車で娘たちチビッコ軍団を追い越していくのが、毎朝の楽しみになりました。

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