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美亜へ贈る真珠 [日本の現代文学]

 「美亜へ贈る真珠」 梶尾真治 (ハヤカワ文庫)


 「時間と恋愛」をテーマにしたSF作品の原点となった、全8編の短編集です。
 「君の名は。」等で注目される「時尼に関する覚え書」が、収録されています。

 昨年2016年に話題になったため、ハヤカワ文庫から新版が出ました。
 長い間文庫では読めなかった作品ばかりなので、とても嬉しいです。


美亜へ贈る真珠 〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

美亜へ贈る真珠 〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 梶尾真治
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2016/12/20
  • メディア: 文庫



 『時尼(じにぃ)に関する覚え書』は、出会うたびに若返る女性を描いた物語です。
 保仁(やすひと)は、会うたびに若返る時尼に、どんどん惹かれていき・・・

 「時尼」とは何者か? 「そときびと」とは何か?
 保仁と時尼には、いったいどんなつながりがあったのか?

 わずか40ページ足らずの中に、驚きと感動がぎゅっと詰まっています。
 今後も多くの作品に影響を与え続ける、古典的な傑作だと思います。

 「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」のアイディアが、全て含まれています。
 この作品を読んだ人が、「ぼくは明日、」に厳しくなる気持ちが理解できました。

 ほか、次の7編収録です。『美亜へ贈る真珠』『詩帆が去る夏』『梨湖という虚像』
 『玲子の箱宇宙』『”ヒト”はかつて尼那を・・・』『江里の”時”の時』『時の果の色彩』

 『美亜へ贈る真珠』は、「SFマガジン」に載って作者のデビュー作となりました。
 航時機内の時間の流れは8万5000分の1で、中の1秒は外の1日にあたり・・・

 『梨湖という虚像』は、亜高速で星間を飛び交う男と、梨湖という女の物語です。
 梨湖は亡き婚約者を忘れられず、遠い惑星のコンピュータの中に、彼を再現し・・・

 『時の果の色彩』は、奇妙な時間仮説に基づく、異色のタイムマシンものです。
 時の波の長さは38年で、今を中心にプラスマイナス19年間が移動できる範囲で・・・

 梶尾真治の代表作は、映画化された「黄泉がえり」でしょうか。
 私は、「エマノン」シリーズが気になっています。


黄泉がえり (新潮文庫)

黄泉がえり (新潮文庫)

  • 作者: 梶尾 真治
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/11/28
  • メディア: 文庫



おもいでエマノン: 〈新装版〉 (徳間文庫)

おもいでエマノン: 〈新装版〉 (徳間文庫)

  • 作者: 梶尾 真治
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2013/12/06
  • メディア: 文庫



 タイムマシンものの傑作「たんぽぽ娘」(R・F・ヤング)が復刊されていました。
 これは、以前「ビブリア古書堂の事件手帖」で登場し、注目されていた作品です。


たんぽぽ娘 (河出文庫)

たんぽぽ娘 (河出文庫)

  • 作者: ロバート・F・ヤング
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2015/01/07
  • メディア: 文庫



 さいごに。(誰に似た?)

 「パパ、こっちに来て!」と、娘の声。
 「威張った言い方をするんじゃない!」と、ママさんが注意した。ここまではいい。

 ところが、「あの言い方は、誰に似たんだろうねえ」というママさんに私はびっくり。
 「あんたの言い方にそっくりじゃないか」なんて、言えない言えない。

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