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カンガルー日和 [日本の現代文学]

 「カンガルー日和」 村上春樹 (講談社文庫)


 「カンガルー日和」「鏡」など全18編を収録した、村上春樹の初期の短編集です。
 所々に佐々木マキのイラストが入っていて、おシャレです。


カンガルー日和 (講談社文庫)

カンガルー日和 (講談社文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1986/10/15
  • メディア: 文庫



 冒頭の「カンガルー日和」は、彼女と二人でカンガルーの子どもを見に行く話です。
 わずか8ページですが、村上春樹特有の味わいがあります。

 カンガルーの赤ん坊の誕生を知って1カ月。ようやくやってきたカンガルー日和。
 僕と彼女が楽しみにしていた赤ん坊は、しかしすでに大きく成長していて・・・

 ありふれた日常の一コマを描きながら、どこか不思議でイミシンな感じがします。
 だから、何かほかに深い意味があるのではないかと、深読みしたくなる作品です。

 僕と彼女は同棲しているのに、「僕」「彼女」と呼んでいて、夫婦ではなさそう。
 彼女はなぜかピリピリしていて、カンガルーの赤ん坊に異常にごだわっている。

 彼女は妊娠しているのでは? と、誰でも考えるでしょう。
 カンガルーの赤ん坊は、自分の胎内の子を暗示しているように思えます。

 ひょっとして、月曜日の朝に二人が行ったのは、動物園ではなく婦人科なのでは?
 考えすぎかもしれないけど、月曜日はたいていの動物園が閉まっているので。

 ところで、この作品は最近、高校の国語の教科書にも載っています。
 学校で教えるには、少し微妙な問題を含んでいると思いますが・・・

 「鏡」も高校の国語の教科書に載っている作品です。この作品もイミシンです。
 鏡は何だったのか? 鏡の中の僕は何だったのか? 様々な解釈ができて面白い。

 「図書館奇譚」と「1963/1982年のイパネマ娘」は、幻想的で印象に残ります。
 特に「図書館奇譚」には羊男が出てくるので、興味深いです。

 以上、タイトルを紹介した4編が私のオススメです。
 正直に言って、この短編集には「だから、なに?」という作品も入っています。

 さいごに。(アマゴをさばく)

 宿泊研修では、全員がアマゴを自分でさばいて、塩焼きにしたのだそうです。
 アマゴをデコピンで気絶させ、ハサミで腹を切って内臓を出したのだそうです。

 しかし娘のアマゴは気絶しなくて、クネクネと動くアマゴの腹を裂いたという。
 そのアマゴはとてもおいしかったとのこと。貴重な体験をしたと思います。

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