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ジャングルブック [19世紀イギリス文学]

 「ジャングルブック」 キプリング作 田口俊樹訳 (新潮文庫)


 インドのジャングルで狼に育てられた少年モウグリの、数々の冒険を描いた物語です。
 全二巻で15編の短編から成っています。作者のインド生活に取材した作品集です。

 2016年にディズニー映画の公開に合わせて、新潮・文春・角川から新訳が出ました。
 各社それぞれ微妙に収録作品の内容が違っています。どれを選んでも読みやすいです。

 私が選んだのは新潮文庫版です。全15編の中からモーグリの物語8編が入っています。
 カバーイラスト・扉絵・挿し絵が、原書から採録されたものなので、オススメです。


ジャングル・ブック (新潮文庫)

ジャングル・ブック (新潮文庫)

  • 作者: ラドヤード キプリング
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/06/26
  • メディア: 文庫



 ジャングルに住む狼の一家に、虎に追われた人間の赤ん坊が紛れ込みました。
 その子は「モウグリ」と名付けられ、仲間たちに助けられながら成長しました。

 10年後、虎のシア・カーンが狼の群れに、「モウグリ」を寄こせと迫りました。
 「モウグリ」は危機を脱するため、人間の所で「赤い花」を奪って・・・

 ジャングルにおけるモウグリの冒険と活躍に、ワクワクしながら読みました。
 人間でありながらオオカミとして育ち、ジャングルの主となっていく・・・

 また、モウグリの仲間たちも、個性的で生き生きと描かれています。
 狼のアケイラ、黒ヒョウのパギーラ、クマのバルー、象のハティ、蛇のカー・・・

 特に、次の5編が素晴らしかったです。
 ジャングルで生き、ジャングルを追われるまでを描いた「モウグリの兄弟たち」。

 虎のシア・カーンに復讐し、人間界を追われるまでを描いた「虎よ、虎よ!」。
 恩人を救い、人間界に復讐を果たすまでを描いた「ジャングルを呼び寄せる」。

 宝を奪い合い殺し合う、人間の愚かさを描いた「王のアンカス」。
 そして、赤犬たちとの壮絶な戦いと、アケイラの死を描いた「赤犬」。

 さて、興味深いのは、所々で人間に対する批判が書かれているところです。
 作者自身が、インドでの生活をどのように感じていたのかが分かって面白いです。

 「人間たちは怠けもので、分別がなくて。残酷だ。いつも口を動かしているし、
 食べもしないくせに、気ばらしで弱いものを殺す。腹がいっぱいになると、同じ
 種族を赤い花の中に放り込もうとする。」(P233・モウグリの言葉)

 ところで「ジャングルブック」は、文春文庫と角川文庫からも新訳が出ています。
 特に角川文庫版は、二分冊で全15編を収録。完全版にこだわるならオススメです。


ジャングル・ブック (文春文庫)

ジャングル・ブック (文春文庫)

  • 作者: ラドヤード キプリング
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/06/10
  • メディア: 文庫



ジャングル・ブック (角川文庫)

ジャングル・ブック (角川文庫)

  • 作者: キップリング
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/06/18
  • メディア: 文庫



ジャングル・ブック (2) (角川文庫)

ジャングル・ブック (2) (角川文庫)

  • 作者: キプリング
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/08/25
  • メディア: 文庫



 さいごに。(給食時間15分)

 娘の小学校では、歯磨きタイムができました。それはいいことだと思います。
 ところが、そのために給食時間が圧縮され、20分間から15分間になりました。

 時間内で完食するのは女子にはきつくて、黙々と食べるようになったとのこと。
 時間に追われて食べるのはどうか? 給食時間ぐらい楽しんでほしいのだが。

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