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ヘッダ・ガーブレル [19世紀ドイツ北欧文学]

 「ヘッダ・ガーブレル」 イプセン作 原千代海訳 (岩波文庫)


 美貌で自由奔放な女が、退屈な結婚生活の中でいかに行動するかを描いた戯曲です。
 イプセン晩年の作品で、後にヘッダは多くの女優の意欲をそそる役柄となりました。

 現在、岩波文庫から出ています。訳は比較的新しくて、分かりやすかったです。
 ただ、私はイェルゲンの文末に頻出する「え?」というのが、気になりました。


ヘッダ・ガーブレル (岩波文庫)

ヘッダ・ガーブレル (岩波文庫)

  • 作者: イプセン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1996/06/17
  • メディア: 文庫



 ヒロインのヘッダは美貌で自由奔放な女で、新婚旅行ですでに退屈していました。
 夫のイェルゲンは真面目な研究者で、ヘッダの言う事なら何でも聞いてしまいます。

 ある日彼らの屋敷に、昔なじみのエルヴステード夫人が訪ねてきました。
 その日のうちに、イェルゲンのライバルであるエイレルトもやって来て・・・

 エイレルトとエルヴステード夫人の関係は? エイレルトとヘッダの関係は?
 夫イェルゲンの知らない関係が、観客に少しずつ明かされていきます。

 エイレルトとエルヴステード夫人を出し抜くため、ヘッダが取った行動は?
 そして、最後にヘッダ決断したことは?

 ヘッダは悪女です。こういう女を妻に持ってしまうと、男はたいへんです。
 しかし凡庸な夫に比べて、ヘッダはとても魅惑的に描かれています。

 ヘッダ:あたくし、たびたび思ったわ、この世の中で、あたくしに向いているのは、
     たった一つのことっきりなの。
 ブラック:(相手に近づき)、何ですか、そりゃ、いったい?
 ヘッダ:(立って外を眺めながら)退屈すること、死ぬほどね。

 こういうセリフを吐く美貌の女がいたら、彼女の方こそ犠牲者だと思ってしまう!
 ヘッダという存在は、確かに女優魂をかきたてられる役柄でしょう。

 ヘッダ:(激しい嫌悪の表情で相手を見上げ)また違う! ああ、あたしが手を
     触れるものは、何もかも滑稽で、下卑たものになっちまうのね。

 このセリフを吐いた時、おそらくヘッダは最後の決断をしていたのでしょう。
 それにしても・・・初演当時、世間に受け入れられなかった理由がよく分かります。

 ところでヘッダは、ヘッダ・テスマン夫人です。
 ところがタイトルが、未婚時代の「ヘッダ・ガーブレル」になっている所がうまい!

 さいごに。(人間関係の構築におけるストレス)

 前の職場には11年いたので、私は座っていても、色んな人が何かを聞きにきました。
 4月から私はあちこち歩き回って、色んな人にあらゆることを聞きまくっています。

 ところが、相手がどういう人なのかまだよく分からないので、とても気を使います。
 相手のちょっとした反応が気になり、ストレスがたまります。ああ胃が痛い!

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