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ごんぎつね [日本の近代文学]

 「ごんぎつね」 新美南吉 (小学館文庫)


 小学校4年生で学習する「ごんぎつね」など、5編の童話と十三の詩です。
 小学館文庫新撰クラシックスの第一作。字が大きくて、挿絵もあります。


ごんぎつね (小学館文庫―新撰クラシックス)

ごんぎつね (小学館文庫―新撰クラシックス)

  • 作者: 新美 南吉
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1999/11
  • メディア: 文庫



 「『ごんぎつね』といったら、この絵本だろう」という人は多いです。
 黒井健のイラストは心が温まります。「手ぶくろを買いに」もあります。


ごんぎつね (日本の童話名作選)

ごんぎつね (日本の童話名作選)

  • 作者: 新美 南吉
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1986/10/01
  • メディア: ハードカバー



 「ごんぎつね」については、今さら説明は不要でしょう。
 誰もが教室で泣きながら朗読したことを、思い出すのではないでしょうか。

 ごんが栗をいっぱい抱えて、けなげに歩く挿絵を、私は忘れられません。
 ごんが、かわいそうで、兵十(ひょうじゅう)もまた、かわいそうで・・・

 ごんと兵十は、二人とも天涯孤独の身、似た者どうしです。
 ひょっとしたら、お互いにかけがえのない親友になれたかもしれないのです。

 それなのに、この結末は!
 ようやく相手に思いが届いた時、この世を去っていかなければならないとは。
 ようやく相手を理解した時、その相手がこの世からいなくなってしまうとは。

 このような結末にしなければならなかったのは、なぜでしょうか。
 新美南吉は、この物語にどのようなメッセージを込めているのでしょうか。

 さて、驚いたことに「ごんぎつね」を書いた当時、南吉は18歳だったそうです。
 代用教員として小学生たちと触れ合う中で、この作品が生まれたと言います。

 南吉が喉頭結核でこの世を去ったのは、昭和18年、まだ29歳の時のことです。
 死の二日前に言った言葉が、とても痛ましい。

 「私は池に向かって小石を投げた。水の波紋が広がるのを見てから死にたかった
 のに、それを見届けずに死ぬのはとても残念だ。」(P193)

 死後、「ごんぎつね」は知らぬ人が無いほど、親しまれる作品となりました。
 これほど大きく広がった波紋を、南吉自身に見てほしかった。

 南吉は短い生涯で、身を削るように、いくつものすばらしい作品を書きました。
 「おじいさんとランプ」「うた時計」など、印象的な作品も収録されています。

 ただし、「ごんぎつね」と並ぶ傑作「手ぶくろを買いに」は、入っていません。
 こちらも、同じ小学館文庫の、新撰クラシックスシリーズから出ていました。


手袋を買いに (小学館文庫―新撰クラシックス)

手袋を買いに (小学館文庫―新撰クラシックス)

  • 作者: 新美 南吉
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2003/12
  • メディア: 文庫



 ハルキ文庫なら、「ごんぎつね」も「手ぶくろを買いに」も両方載っています。
 美智子皇后も愛した「でんでんむしのかなしみ」も収録されているようです。


新美南吉童話集 (ハルキ文庫)

新美南吉童話集 (ハルキ文庫)

  • 作者: 新美 南吉
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 文庫



 ついでながら、「日本のアンデルセン」小川未明の童話集もオススメです。
 特に「赤いろうそくと人魚」は、なんともいえない魅力を放っています。


小川未明童話集 (新潮文庫)

小川未明童話集 (新潮文庫)

  • 作者: 小川 未明
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1961/11/13
  • メディア: 文庫



 さいごに。(娘とカフェに)

 正月休みに、宿題の読書をさせるために、娘をカフェに連れて行きました。
 ココアを飲みながら、1時間ほどのうちに、50ページほど読んでいました。

 それからというもの、娘が「カフェで本を読もう」と、よく誘ってくるのです。
 おかげで上島珈琲プレシャスカードの残金が、あっというまに無くなりました。

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