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もつれっぱなし・他2作 [日本の現代文学]

 「もつれっぱなし」 井上夢人 (講談社文庫)


 男女の会話だけで成り立っていて、どんどんもつれていく短編ばかりです
 井上夢人は、1982年から活躍している推理・SF・ホラー作家です。


もつれっぱなし (講談社文庫)

もつれっぱなし (講談社文庫)

  • 作者: 井上 夢人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/04/14
  • メディア: 文庫



 「宇宙人の証明」「四十四年後の証明」「呪いの証明」「狼男の証明」「幽霊の証明」
 「嘘の証明」の、全6編が収録されています。マイ・ベストは「宇宙人の証明」です。

 「・・・あたしね」「うん」「宇宙人、見つけたの」「・・・」
 彼女が拾って、小鉢に入れておいた宇宙人とは・・・(「宇宙人の証明」)

 「あたし、お祖父ちゃんの孫なの」悪戯かと思ったら・・・(「四十四年後の証明」)
 「あたしね・・・ここにいないの」幽霊になったという彼女・・・(「幽霊の証明」)

 なにげなく始まった会話が、もつれにもつれて、意外な方向へ進んでいきます。
 笑える話、切ない話、ゾッとする話、いろいろあって、とても楽しく読めました。

 タイトルは、「もつれている話」と「もつれてばかりいる」との意味を掛けています。 
 そのもつれ方が実に面白かったです。作者のセンスを感じる1冊です。

 さて、男女の会話が中心となる作品で、印象的なものが、ほかに2作あります。
 鎌田敏夫「恋愛映画」と、丸谷才一「女性対男性」。どちらも絶版です。残念!


恋愛映画 (新潮文庫)

恋愛映画 (新潮文庫)

  • 作者: 鎌田 敏夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1994/10
  • メディア: 文庫



 「恋愛映画」は、恋愛映画を見た二人の男女の、会話だけでできている短編集です。
 「旅愁」「恋に落ちて」「昼下がりの情事」「マンハッタン」など、全10編です。

 マイ・ベストは冒頭の「プリティ・ウーマン」です。
 映画「プリティ・ウーマン」は、私がとても好きな恋愛映画です。

 どの作品も会話だけで成り立っているので、その会話自体が恋愛映画のようです。
 そして、恋愛映画のようにオシャレです。作者のセンスが光ります。

 鎌田敏夫といえば、私にとっては、「金曜日の妻たちへ」の脚本家です。
 30年以上前、私の高校時代、このドラマは不倫ブーム(!)を巻き起こしました。

 明石家さんま主演「男女7人夏物語」や、山口智子主演「29歳のクリスマス」も、
 大ヒットしました。今振り返ると、良くも悪くもバブル期のドラマですね。


女性対男性 (文春文庫)

女性対男性 (文春文庫)

  • 作者: 丸谷 才一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1976/02/25
  • メディア: 文庫



 丸谷才一「女性対男性」も、会話が中心の短編集(エッセイ集?)です。
 副題は「会話のおしゃれ読本」。オシャレな会話であふれています。

 全50編です。1章が6ページほどですが、中身がギュッと詰まっています。
 センスより知性を重視した会話ばかりで、話者の教養の高さを感じます。

 また、言葉遣いがとても丁寧で正確で、品のある文章です。さすが丸谷才一。
 「パーティーの話からパンティの話になりました」という話さえ、品があります。

 さいごに。(「逃げ恥」)

 「戦争と平和」ロスから、最近ようやく立ち直りました。
 ところで、民放ドラマをよく見ている娘は、「逃げ恥」がイチオシだと言います。

 そこで、娘と一緒に見てみたら、これが実にほんわかしていて、良い感じでした。
 新垣結衣と星野源の組み合わせが絶妙です。二人とも、良い味を出しています。

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