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プルタルコス英雄伝2 [古代文学]

 「プルタルコス英雄伝」 プルタルコス著 村川堅太郎編 (ちくま学芸文庫)


 古代ギリシアとローマの英雄たちの人生を、2人ずつ対比しながら描いた伝記です。
 ちくま学芸文庫で全3巻です。1966年の抄訳で、全体の半分ほどを収録しています。


プルタルコス英雄伝〈中〉 (ちくま学芸文庫)

プルタルコス英雄伝〈中〉 (ちくま学芸文庫)

  • 作者: プルタルコス
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1996/09
  • メディア: 文庫



プルタルコス英雄伝〈下〉 (ちくま学芸文庫)

プルタルコス英雄伝〈下〉 (ちくま学芸文庫)

  • 作者: プルタルコス
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1996/10
  • メディア: 文庫



 中巻に登場するのは、アレクサンドロス、アギスとクレオメネス、ロムルス、
 カトー、ティベリウスとガイウスのグラックス兄弟、そしてスㇽラです。

 注目はアレクサンドロス大王です。カイロネイアでの初陣、20歳での即位、
 イッソスの戦い、エジプト遠征、ガウガメラの戦い、ペルシア征服・・・

 そのほか、出生の伝説、愛馬ブーケファラス、哲人アリストテレス、父王暗殺
 の謎、ゴルディオンの結び目、部下たちへの気遣いなど、実に興味深いです。

 アレクサンドロスの章は100ページ近くあり、プルタルコスも別格扱いです。
 ほぼ同時代のアッリアノスも「アレクサンドロス大王東征記」を残しています。


アレクサンドロス大王東征記〈上〉―付インド誌 (岩波文庫)

アレクサンドロス大王東征記〈上〉―付インド誌 (岩波文庫)

  • 作者: フラウィオス アッリアノス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2001/06/15
  • メディア: 文庫



 下巻には、クラッスス、ポンペイウス、カエサル、キケロ、アントニウスなど、
 第一回三頭政治時代から内乱期にかけての、錚々たるメンバーが登場します。

 注目はもちろんカエサルです。第1回三頭政治、ガリア遠征、ルビコン川渡河、
 内乱、独裁官就任、ポンペイウスとの戦い、王への野心、そして非業の死・・・

 多くの英雄が登場したこの時代、カエサルにはとびきりの存在感があります。
 彼には時代を超えた魅力があり、現代のわれわれを魅了し続けています。

 ところで、ポンペイウスには武力があり、クラッススには財力がありました。
 では、カエサルに何があったのでしょうか? 本文にはこうあります。

 「およそ戦争に関することならなんでも見事に活用できる才能、とくに適切な
 瞬間をつかまえる才能を、だれよりも天から授かっていた人」(P208)

 要するに彼には、行動のセンスがあったのだと思います。
 大胆に行動して相手の度肝を抜き、迅速に動いて圧倒する力がありました。

 カエサル伝には、そんなカエサルの魅力が詰まっていました。
 ただしクレオパトラとのロマンスや、最後の有名な言葉は書かれていません。

 カエサルのことばかり書いてしまいました。
 しかし、クラッススも、ポンペイウスも、アントニウスも興味深かったです。

 当然ですが、同じ事件も視点が違うと、まるで違って見えてきます。
 本書では、様々な英雄の視点で、ギリシア・ローマ史が再構成されています。

 さて、いつか塩野七生の「ローマ人の物語」全43巻を、通して読みたいです。
 また、カエサルの「ガリア戦記」も読んでみたいです。


ローマ人の物語 新潮文庫版 全43巻セット

ローマ人の物語 新潮文庫版 全43巻セット

  • 作者: 塩野七生
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011
  • メディア: 文庫



ガリア戦記 (講談社学術文庫)

ガリア戦記 (講談社学術文庫)

  • 作者: カエサル
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1994/04/28
  • メディア: 文庫



 さいごに。(お天気お姉さんなら・・・)

 娘と一緒にTVの天気予報を見ていて、私が「このお姉さん髪を切ったね」と言うと、
 妻が「私が髪切っても気付かないのに、お天気お姉さんなら気付くのね」とちくり。

 その通りなので私は絶句してしまった。その場をフォローしてくれたのは娘でした。
 「ママはちょっとしか切らなかったけど、お姉さんはたくさん切ったからだよ。」
 娘のおかげで、妻の攻撃はそれ以上はありませんでした。

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