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夜のピクニック [日本の現代文学]

 「夜のピクニック」 恩田陸 (新潮文庫)


 夜を徹して歩きぬく歩行祭を通して、高校生の特別な一昼夜を描いた青春小説です。
 2004年の第2回本屋大賞に選ばれた傑作です。新潮文庫から出ています。


夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/09/07
  • メディア: 文庫



 北高の伝統行事「歩行祭」は、24時間ひたすら歩き続けるというものです。
 高校3年生の甲田貴子は、ある決意を胸に秘めて、最後の歩行祭にのぞみました。

 貴子と、同じクラスの西脇融(とおる)には、人の知らないつながりがあって・・・
 融は、貴子に対するわだかまりから、彼女をずっと無視してきたが・・・

 すばらしい小説です。自分が高校生の時に、この作品を読みたかった!
 もし読んでいたら、これは自分の青春にとって、大事な本になっていたはずです。

 「みんなで夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう」
 ・・・その特別な一日を、自分も読みながら、味わえたように思います。

 他の誰よりも意識していながら、ずっと避け合っていた二人。
 その二人の心が、しだいに寄り添っていくところが、とても感動的でした。

 二人をとりまく仲間たちも良い。特に、融の親友の忍と、貴子の親友の美和子。
 これほど自分を理解してくれる親友は、人生におけるかけがえのない財産です。

 「 — おまえさ、行っていいぞ」「行っていいぞってのは?」
 ただこれだけのやりとりに、涙が出そうになりました。いいな、青春って。

 「でもさ、もう一生のうちで、二度とこの場所に座って、このアングルから
 この景色を眺めることなんてないんだぜ」・・・本当にいいな、青春って。

 文庫本で450ページ。しかし描かれているのは、わずか24時間の出来事。
 だがその24時間に、青春がギュッと凝縮されているのです。

 私にとっても、青春の1日1日は本当に大切な時間だったと思い返しました。
 あれから30年。高校時代の仲間とは、もうほとんど会うことがありません。

 この作品で唯一の難点は、順弥の存在の不自然さです。アメリカから来たって?
 順弥は重要な役割を担っているのに、リアリティーがまったく欠けています。

 しかし、そういう欠点もひっくるめて、愛すべき作品だと思います。
 特に、青春真っ只中の若い人たちに強く勧めたいです。

 さいごに。(気がかり)

 1週間後に、4年生最大のイベント「海洋自然教室」があります。
 そこで気がかりなことは、消灯が10時であることです。

 娘は普段9時に寝ています。たまに9時を過ぎると、眠くてフラフラになります。
 そうなっては困るので、とりあえず9時半まで起きている練習をしています。

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