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二十四の瞳 [日本の近代文学]

 「二十四の瞳」 壺井栄 (角川文庫)


 昭和の前半に、瀬戸内海の寒村に赴任した女先生と12人の生徒たちの物語です。
 優れた反戦小説として有名で、映画やドラマになりました。

 角川文庫や新潮文庫から出ています。私は角川文庫の2011年版で読みました。
 てぬぐい柄のしゃれた表紙です。定価は324円と、昔ながらの良心的な価格。


二十四の瞳 (角川文庫)

二十四の瞳 (角川文庫)

  • 作者: 壺井 栄
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2007/06/23
  • メディア: 文庫



二十四の瞳 (新潮文庫)

二十四の瞳 (新潮文庫)

  • 作者: 壺井 栄
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/04
  • メディア: 文庫



 昭和3年に、寒村の分教場に、新米の女教師がやってきました。大石先生です。
 彼女が初めて受け持つ1年生は、男子5人、女子7人の計12人でした。

 十二人の一年生の瞳は、それぞれの個性にかがやいてことさら印象ぶかくうつった
 のである。/この瞳を、どうしてにごしてよいものか!(P24)

 しかし、村の生活は貧しく、さらに戦争の荒波に巻き込まれて・・・
 その4年後に5年生になった彼らは・・・さらにその14年後の再会では・・・

 今回読み直して、今さらながらこの作品が、反戦小説なのだと気付きました。 
 「名誉の戦死など、しなさんな。生きてもどってくるのよ。」(P189)

 さて、私が印象的だったのは、当時は誰もが学校で学びたがっていたということ。
 そして、学びたくても学べないという子が、とてもたくさんいたということです。

 当時の子どもたちは、小学生ともなれば、一家の労働力として数えられました。
 男の子は父親の仕事を手伝い、女の子は母親を手伝って子守や炊事をしました。

 今はどうかというと・・・子供たちは、家族においても「お客様」となっている!
 うちもそうです。母が料理し、父がお皿を並べている間、娘はごろごろしています。

 これでは、子供たちが「お客様」扱いに慣れてしまうのは、当然かもしれません。
 社会全体で、このような傾向を変えていかなければいけません。まずはうちから。

 働かない若者がいることも、「お客様」だからと考えれば、納得がいきます。
 と思っていたら、北大から「働かないアリ」について、面白い発表がありました。

 「普段働かないアリがいざという時に働いて、集団の絶滅を防いでいる」という。
 奥が深いです。働かない者は、いざという時に備えている、三年寝太郎なのかも。

 さて、壺井栄にはほかにも、「母のない子と子のない母と」という名作があります。
 「二十四の瞳」と対になるような作品です。ただし、現在品切れ。重版を待ちたい。


母のない子と子のない母と (小学館文庫―新撰クラシックス)

母のない子と子のない母と (小学館文庫―新撰クラシックス)

  • 作者: 壺井 栄
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2004/09
  • メディア: 文庫



 さいごに。(知らなくてもいい)

 今年に入って50日。この間娘が最も興味を持って覚えた言葉が「不倫」でした。
 テレビでは毎日、「不倫」「不倫」とそればっかり。

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