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春の雪 [日本の近代文学]

 「春の雪」 三島由紀夫 (新潮文庫)


 侯爵家の美しい青年と、伯爵家の美しい令嬢との、華やかで悲劇的な愛の物語です。
 作者の集大成「豊饒の海」全4巻のうちの第1巻です。2005年に映画化されました。

 新潮文庫と中公文庫から出ています。新潮文庫版のカヴァーは、とても美しいです。
 新潮文庫からは、「豊饒の海」全4巻が出ています。(さすが新潮さん)


春の雪―豊饒の海・第一巻 (新潮文庫)

春の雪―豊饒の海・第一巻 (新潮文庫)

  • 作者: 三島 由紀夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/10
  • メディア: ペーパーバック



春の雪 (中公文庫)

春の雪 (中公文庫)

  • 作者: 三島 由紀夫
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2008/03/23
  • メディア: 文庫



 時は、大正時代。主人公は、侯爵家の嫡男である松枝清顕(まつがえきよあき)。
 清顕は、優雅で美しい18歳の青年で、人生において決定的な何かを求めています。

 清顕には、聡子という幼なじみがいました。彼女は2歳年上の伯爵家の令嬢です。
 二人は、好意を寄せ合っているものの、たびたび心がすれ違ってしまいます。

 そのうち、聡子には縁談が持ち上がり・・・
 聡子が手の届かないところへ去ると、清顕は突然・・・

 舞台はきらびやかな貴族社会で、文体は優雅絢爛。少しとっつきにくいです。
 最初の四分の一ほどまでは、作品世界にも文体にも慣れず、たいへんでした。

 しかし、清顕と聡子が雪の中へ繰り出す場面から、物語の世界にはまりました。
 そこから禁忌を犯してしまうまでの展開は、この物語の圧巻でした。

 「優雅というものは禁を犯すものだ、それも至高の禁を」と清顕は言います。
 そして彼は、不可能な愛の歓喜の頂点で、世界が崩壊することを願っています。

 待っているのは、恐ろしい結末。それを知っていながら、破滅に向かう・・・
 凡人には理解しがたい考えと、計り知れない行動に、深い感銘を受けました。

 (ここから先、ネタバレが多くなります)

 ところで私は、終盤の清顕には、少し不満があります。
 あれほど大それたことをしながら、あっけなく死んでしまうとは!

 自分の気持ちを抑え込み、聡子への愛を封じ込め、表面上は何食わぬ顔で、
 したたかに、そしてふてぶてしく生き続けてほしかったです。

 自分が受けた苦痛も、人に与えた苦痛も、なんとも思わないような態度で。
 それこそが、清顕の目指すべき優雅というものではないでしょうか。

 さて、私はこの作品を、10年ほど前の2005年に、のめりこむように読みました。
 感動が余りにも大きくて、映画は見られず、原作の続編は読めなくなりました。

 ちなみに「春の雪」は、2005年のマイ・ベスト・ブックでした。
 これまで何度か、読み直そうと思いながらも、常に思いとどまってきた本です。

 さいごに。(ディズニーシー)

 今日、妻と娘は2人でディズニーシーへ行きます。存分に楽しんできてほしい。
 私はディズニー行を免除されたので、大掃除を少し進めておこうと思います。


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