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夏の葬列 [日本の近代文学]

 「夏の葬列」 山川方夫 (集英社文庫)


 「夏の葬列」「他人の夏」など、人生の一瞬の翳りを描いた短編集です。
 作者は昭和時代に「三田文学」の編集者として知られていました。

 集英社文庫から出ています。カバーがかわいいです。
 口絵ページに作者の写真が載っているところが嬉しいです。


夏の葬列 (集英社文庫)

夏の葬列 (集英社文庫)

  • 作者: 山川 方夫
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1991/05
  • メディア: 文庫



 「夏の葬列」は、わずか10ページ余りですが、強烈な印象が残る作品です。
 「私」が疎開先だった町を久々に訪れると、たまたま葬列が目につき・・・

 そして思い出される、十数年前の悲惨な出来事・・・
 知らされた残酷な事実、運命の皮肉・・・

 「他人の夏」もまた、8ページほどの小品ですが、印象的な 作品です。
 深夜に海で泳いでいると、たった一人で泳ぐ女に出会い・・・

 「死のうとしている人間を、軽蔑しちゃいけない。どんな人間にも、その
 人なりの苦労や、正義がある。その人だけの生甲斐(いきがい)ってやつ
 がある。そいつは、他の人間には、絶対にわかりっこないんだ」(P61)

 そのほか、規格化された団地生活の悲哀を描いた「お守り」や、
 何かを待ち続ける女を描いた「待っている女」などが良かったです。

 どの作品からも、生きることの意味を見失った人々の悲哀を感じます。
 全9編、いずれもどこかに死の香りを漂わせています。

 ところで「夏の葬列」は、中学校の教科書に載っているようです。
 また「他人の夏」は、高校の現代文の教科書に採用されているようです。

 さて、山川方夫にはほかにも、短編集「安南の王子」があります。
 同じく集英社文庫から出てい ます。


安南の王子 (集英社文庫)

安南の王子 (集英社文庫)

  • 作者: 山川 方夫
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1993/10
  • メディア: 文庫



 さいごに。(ヒル)

 夏のキャンプで最大のアクシデントが、ハイキングで蛭に咬まれたことです。
 私は靴下の上だったので大丈夫でしたが、妻は直接肌に咬まれていて大変でした。

 急いでキャンプ場に戻って、チャッカマンの火であぶって取りましたが、
 傷口からたらたらと血が流れ続けていました。ある意味、貴重な体験でした。

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あ


by あ (2016-08-26 21:04) 

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