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ベーオウルフ [中世文学]

 「ベーオウルフ」 忍足(おしたり)欣四郎訳 (岩波文庫)


 スカンジナビアを舞台に、英雄ベーオウルフの活躍を描いた叙事詩です。
 8世紀から9世紀に書かれた、中世イギリス英雄叙事詩です。 

 現在、岩波文庫から出ています。1990年に出た比較的新しい訳です。
 読みやすくする工夫が、随所に盛り込まれています。


ベーオウルフ―中世イギリス英雄叙事詩 (岩波文庫)

ベーオウルフ―中世イギリス英雄叙事詩 (岩波文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1990/08/16
  • メディア: 文庫



 デンマーク王フロースガールの宮殿に、怪物が襲来して人々を殺戮しました。
 その怪物は、カインの末裔グレンデル。そのまま館を占拠してしまいました。

 怪物を倒すために海を越えてきたのが、イェーアト族の勇士ベーオウルフです。
 その晩さっそくグレンデルが襲来し、従者を一人食い殺しますが・・・

 という具合で、内容的にはファンタジーに近いです。
 ベーオウルフは理想的に描かれ、美化されています。

 相手は化け物だから、武器など持ちません。素手で人を引きちぎります。
 でもベーオウルフは言います。相手が素手なら、自分も素手で戦うと。 

 むちゃですよ、そんなの。でも、やっちゃうんですよね。
 そして、もちろん、勝ってしまう。そういうところが、ファンタジー。

 さて、訳は口語ですが、古語が多用されているため、最初は読みにくい。
 この訳を、更に分かりやすく口語訳してくれ、と思ってしまいます。

 「劫罰を負うた生き物、獰猛にして貪婪(どんらん)なる荒ぶる者は、凶暴残忍
 の形相凄じく、やにわに臥所(ふしど)より三十人の従士を摑み取った」(P26)

 これは、グレンデルの悪行の場面です。全体がこんな感じです。
 しかし慣れてくると、このリズムがとても心地良い。名訳かもしれません。

 この本について言うと、とても親切で丁寧な本づくりがされています。
 前書きで物語の概略が述べられているし、各節冒頭にもあらすじがあります。

 ところで、この作品の舞台はスカンジナビア。だから北欧神話と言ってもいい。 
 でも、イギリスで書かれ、イギリス文学として残っています。

 おそらく、ゲルマン民族の移動の時に、イギリスに入ってきたのでしょう。
 ゲルマン系のヴァイキングたちが、持ち込んだのでしょうか。

 さいごに。(今日からキャンプ)

 今日から、キャンプに行きます。天気が少し心配です。
 今年はトレーラーハウスに2泊します。月曜日は有休を取りました。

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あきえもん

ベーオウルフは確かサトクリフも書いていたと思うので、私はそちらを読んでみようかなと思います。読みやすさ重視(笑)。
by あきえもん (2014-08-24 16:42) 

ike-pyon

あきえもんさん、コメントありがとうございます。
サトクリフでも、読めるんですね。興味あります。

私は文庫本重視なので、岩波文庫で読みましたが、
岩波少年文庫のサトクリフ作品は、読んでみたいです。

by ike-pyon (2014-09-14 14:09) 

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