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いちご姫 [日本の近代文学]

 「いちご姫・蝴蝶」 山田美妙 (岩波文庫)


 落ちぶれた公卿のいちご姫の、愛と悲劇の時代小説です。
 独特の文体で書かれています。

 11月に、岩波文庫から出たばかりです。
 こういう売れない本(決め付けちゃいけないか)を、ちゃんと出してくれる所がえらい。


いちご姫・蝴蝶 他二篇 (岩波文庫)

いちご姫・蝴蝶 他二篇 (岩波文庫)

  • 作者: 山田 美妙
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2011/11/17
  • メディア: 文庫



 時は足利義政の時代。
 公家のいちご姫が好きになったのは、窟子(うろこ)という名の美しい武者。
 しかし彼は、将軍義政のもとへやるため、いちご姫を迎えに来た使者でした。

 一計を案じて、あえて義政のもとへ連れて行かれるいちご姫。
 しかし、その企みを阻止したのは、ほかでもない窟子だったのです。

 ロマンチックなストーリーのようですが、しかし、なかなか…
 ラストで明かされる秘密は、衝撃的です。

 ところで後半は、低俗で御都合主義的な展開に、落ちてしまいます。
 「そりゃ、ないだろう」「そんなこと、ありえない」と、思わず口に出てしまう。
 この物語は、第14章までで終わった方が、よかったかもしれない。

 文体はですます調で、時々講談っぽくなって、そして会話は当時のもの。
 これを、名人芸と評価する人もいますが…
 絶世の美女のいちご姫が、「おじゃる」「おりゃる」と言うので、私は笑えました。

 さて、同時収録の「蝴蝶」は、平家滅亡時に逃れた女官の物語。
 美しい悲劇です。小品ながら、名作でしょう。
 しかし当時は、挿し絵の方ばかりが話題になってしまって、実に惜しい。

 その挿絵も、もちろん収録されています。
 「なんじゃこりゃ」という裸体画ですが、当時は論争まで起こりました。
 一見の価値あり。

 さて、この本。すぐに入手困難になると、私は予想しています。
 そういう意味で、ぜひ買っておきたい本です。 

 さいごに。(幼稚園の発表会)

 昨日、娘の幼稚園で、劇の発表会がありました。
 私は娘の発表の時間だけ、有休をもらい、職場を抜けて見に行きました。
 今年は仕事の都合で、父親参観も、運動会も、見に行けなかったので。

 娘は、ハムスター役。
 舞台で演じながら、すぐに私と妻を見つけたようです。
 こちらを気にしながら、とても一生懸命に演技していました。

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